HDPE製のポリ袋は、一般的にビニール袋やレジ袋、ゴミ袋などと呼ばれており、さわると「シャリシャリ」や「カシャカシャ」という音がします。各種色付きの半透明や乳白色などのフィルムの上に印刷することができるため、袋にオリジナリティを実現することが可能です。LDPEと比べて透明度が劣りますが、薄くても非常に丈夫で安価に仕上がるため、様々な場所で活用されています。

HDPEとは?材質について

HDPEは、High Density Polyethyleneの略で、「高密度ポリエチレン」のことです。他のポリエチレンよりも硬いために「硬質ポリエチレン」や、エチレンをラジカル重合する際に低圧法、または中圧法にて重合されるため「中低圧法ポリエチレン」とも呼ばれています。

HDPE製ポリ袋の特徴

HDPEには、以下のような特徴があります。

  • 臭気が低く無毒性
  • 半透明の各色や着色剤を加えた乳白色のフィルム
  • 裂けやすいが薄くても強靭(0.015mm~0.025mm)
  • 引っ張りや衝撃に非常に強い
  • 空気や水分を通さない
  • 熱や冷気に強い(約-80℃~110℃)

このような特徴のため、袋として様々な場所で利用されています。

HDPE製ポリ袋の製造方法

原材料を加熱させ、空気で吹き上げながら膨張させて(インフレーション法)できたチューブ状のフィルムを巻きつけます。そのフィルムにグラビア印刷やフレキソ印刷を行った後、断裁、熱断裁による溶接、加工を行い、様々な形状の袋に仕上げます。

HDPE製のポリ袋には、溶着や熱断裁を行った接合部分が弱い、断裁間隔がずれてサイズが異なる、厚さにムラがある、口が空けられないなどの製造不良が考えられます。

HDPE製ポリ袋の用途

スーパーやコンビニなどのレジ袋(Uバッグ)、ロール状袋、ゴミ袋、製品梱包袋、手穴抜き手提げ袋(平袋)、角底手提げ袋、おしぼり袋、透明封筒などがあげられます。

重量のある物を袋に入れる場合は、Uバッグや角底手提げ袋などが最適です。手穴抜き手提げ袋は、重みに耐えるために手を入れる箇所を強化することもできますが、厚みのあるLDPEの方が適しているでしょう。