[第7話]フィルムとグラビア印刷の話

ポリエチレン(HDPEやLDPE)やポリプロピレン(OPPやCPP)などのフィルムは、主にグラビア印刷という手法でフィルムに印刷を行います。

グラビア印刷は、数ある印刷方式の一つで、凹版印刷の一種です。グラビア印刷の最大の特徴は、精細な色の濃淡を表現することができる写真画印刷の再現性の高さです。また、版の耐久性が高く、印刷速度が速いため、大量部数の印刷に適しています。

印刷機の写真を見ていただくと、よりイメージしやすいと思います。

→ 参考:グラビア印刷機の写真 (Google画像検索結果から)

グラビア印刷機は、1色ごとに1つの印刷ユニットを持っています。利用する印刷ユニットの数は、印刷内容を再現するために必要な色数によって決まります。印刷ユニットごとに版が必要ですので、色数が増えるにつれてインクと版が必要です。そのため、色が1色増えるごとに印刷費用がかかります。

グラビア印刷の色の表現は、単色で行う場合と掛け合せ(フルカラー)で行う場合があります。

単色
  • インク1色ずつで表現
  • 発色が良く広範囲の色味が均一な仕上がり
  • 文字やベタの印刷に適している
掛け合せ(フルカラー)
  • 複数の色を重ねて様々な色を表現
  • 色や陰影の多彩な図柄の印刷が可能
  • 発色がやや落ちる
  • 写真画などの印刷に適している

透明フィルムにフルカラー印刷を行う場合は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ホワイト(CMYK+W)の5色が必要です。しかし、印刷内容によっては、上記5色+数色が必要になることもあります。(例:写真画に5色以外の色で文字やベタが含まれている場合)

グラビア印刷は、1秒あたり2m〜3mもの印刷速度を実現します。1分で120mの印刷が仕上がるため、幅100mmのOPP袋が1,200枚分も仕上がります。印刷自体の時間は短いですが、版とインクを各印刷ユニットに設置しそれぞれにフィルムを通さなければいけませんので、印刷準備に1時間近くの時間を要します。これが、袋の数量に関わらず印刷のイニシャルコストが必要な理由になります。そのため、ロット数がある程度なければ、袋の単価が割高になってしまいます。

今回は、このあたりまでご説明いたします。

2011年06月20日 - コラム